代官山 蔦屋書店 オフィシャルブログ
コンシェルジュ自ら仕入れた商品、企画したイベントなどを紹介します。

“誰もが持ちたくなる一品が誕生”『代官山 蔦屋書店 数量限定のオリジナル万年筆』

2014年1月18日15:22
 オリジナルの万年筆を作ろう!!と考え始めたのはいつだったのか・・・

2011年12月5日に、代官山 蔦屋書店が華々しくオープンし、高級筆記具の取り扱いに関しては、某有名大型文具店にも引けを取らない品揃え!!

ではあるもののやっぱり、当初の反応はといえば「TSUTAYA」で筆記具?それも高級な万年筆??

万年筆って何なの??ボールペンと何が違うの??
触ったこともないし・・・
手入れも面倒でしょう??
ペン先をインクに付けながら(実際は違いますけれど・・)書くって大変そう~
たくさんありすぎてわかんない~

などなど・・

 


それでも1年ほど経った頃から、代官山 蔦屋書店に行けば沢山のペンの中から、

楽しく面白く自分にあったペンが探せる!素敵なペンをプレゼントできる!

と、多くのお客様に認識されてきた様に感じましたし、

元々ペンにご興味のあるお客様からは「ここでしか買えないペンはないですか?あったら欲しいのに・・」というお声を頂く様になったのでした。・・・

そうですよね!作りましょう!!作っちゃいましょう!!!

もちろん・・せっかくオリジナル万年筆を作るのならば、ボディの素材からデザイン、クリップやキャップリングの装飾、ペン先の刻印に至るまで隅から隅までこだわっての限定3本、いや限定10本の「オリジナル万年筆」を夢見たりするのですが・・

細部にまでオリジナリティを出そうとすればするほど、お客様にお届けするお値段を出してみると相当なびっくり価格になる事は間違いなく・・

構想から発売まで何年計画になるか・・5周年、10周年に向けての一大イベントにならざるを得ません。(そんな特別なペンも一度は作ってみたいと思いますが)

いやいや・・違う!もっと気軽な定番として、日々活躍できる万年筆で、
更にいろんな書き味を堪能できるオリジナル万年筆にするにはどうしたら??

ここは一つ、信頼のおけるメーカーの既存モデルを元にして、その中で蔦屋書店らしさを出せればいいのではないかな??

まずいですね。つらつら妄想しているだけで、あっという間に時間は流れてしまいます。

万年筆や筆記具に興味のある方が見れば、「ははぁ~。ここのペンで限定ね・・・あるある」と思われるペンではあるでしょうね(正直申し上げれば・・・セーラー万年筆のプロフェッショナルギアベースとなります)

代官山 蔦屋書店らしさを出すため、「蔦」を中心に、どの部分でオリジナルなペンとなるかを考えてみました。

まず・・ボディの色。
現行のモデルでありながら、今まで組み合わせた事のない素材と色を探すべくメーカーのショールームへ・・・・
歴代の限定品はもちろん、現行の定番アイテムなどがずらりと並んだショールームは、あまりの商品数にくらくらするほどでした。

むむむ、困った。
安直ではありますが、生命力あふれる蔦の「緑色」という大前提があった為に、まだ気楽ではありますが、この中からどうしたものか・・。一大事です。
いくら高級な樹脂素材であっても、色の明るさや深さでイメージは大きく変わります。

もちろん、今まで発売された事のある限定モデルと同じ色や素材は使いたくない!!

そして、あれやこれや悩んだ挙句、この緑色を選びました。

光の当たり方で見え方は変わりますが、緑の樹脂に細かいラメがキラキラと光るボディと、天冠、尻軸には更に濃い緑色を組み合わせての2色使い・・・


天冠には、通常メーカーのマークが入っていますが
その場所にボディと同じ緑の樹脂を入れてもらい・・


尻軸にはシリアルナンバーを刻印。世界に50本だけのオリジナル万年筆となりました。


ペン先は通常の限定モデルにはあまり使用しない特殊ペン先。

セーラー万年筆の職人技が光る逸品です。親子二代にわたってセーラー万年筆で腕をふるう長原さんが丹精込めて研いで下さった長刀(なぎなた)研ぎです。

その長刀研ぎのペン先をくいっと曲げて、「ふでDEまんねん」という特殊で特別なペン先となりました。


長刀研ぎ ふでDEまんねんの特徴は、その極太の字幅です。ペンポイントが長い為、紙に当たる筆致面積が多くなり、ペン先に供給されるインク量も多く、インクが紙の上を濃淡をつけながら滑らかに進みます。

最初は戸惑うペン先ではありますが、紙に当てるペン先の角度によっては極太から細字まで楽しめる!万年筆の楽しさ、面白さを存分に堪能できる!(大丈夫かなぁ~・・皆さんに喜んで頂けるかなぁ~と一抹の不安もありつつ)ペン先です。


2013年12月5日から発売開始。おかげさまでご好評を頂き早くも半数ほどが旅立っていきました。

なみだ・・涙・・「作ってよかった~!」と嬉しい気持ちがあふれてきます。
まだご覧になっていない方は、是非店頭でお試しください。
この書き心地・・・気に入って頂けるといいのですが。

また 第2弾!第3弾!と代官山 蔦屋書店のオリジナル万年筆やボールペンを皆様にお披露目できる日を夢見て・・・


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「蔦色」消しゴムはんこ  by O